布広尚幸(ぬのひろ なおゆき)

 

株式会社MUSBU プラットフォーム代表取締役 

 

札幌市在住 

注文住宅のご相談や建築会社探しのお手伝い「住まいの無料相談窓口むすぶ」 元祖イチゴふわもこパフェ「cafestand musbu」運営の株式会社MUSBU プラットフォーム代表取締役 

 

1969 年北海道夕張市生まれ。
1993 年北海道大学経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。
2017 年、「ローカル to ローカル」「地産地消」「地産他消」型ビジネスモデルを理念とした、株式会社MUSBUプラットフォームを起業。
酒はシングルモルト、スポーツはプロレス、作家は倉本聰、歌はチャゲアスをこよなく愛する。

 

http://musbu.co.jp/ 

 

 

 

 

あと3年と数カ月もすると、私の手元に貴重なお酒が届く。

ニッカ余市蒸留所からのシングルモルト10年原酒。 「まっさん」ブームとインバウンドの影響で品薄となり、もはや貴重品のレベルにまで及ばんとしているニッカウィスキーの原酒である。 

 

 

北海道余市町と仙台宮城峡の2ヶ所に蒸留所を構えるニッカウィスキーだが、それぞれの蒸留所で毎年3〜4回ずつ開催される「マイウィスキー造り」という体験イベントがあるのをご存じだろうか。

各回 30 名程度の定員しか受け入れないため、全国各地のニッカファンが「聖地巡礼」とばかりに挙ってエントリーをし、猛烈な倍率の中から抽選で選ばれし者だけが参加できるという、マニアの間では伝説的なイベントである。

 

7年前の9月の余市蒸留所、3度にわたる(志望動機をたんまりと書き込んだ)エントリーの結果、何とか参加切符を手にすることができた私の、その時バーボン樽に注ぎ込んだウィスキー原酒。

蒸留したてのまだ透明無色の原酒が10 年の熟成の時を経て、琥珀色を帯びてボトリングされ私の手元に届くその瞬間までが、残すところあと3年と少しなのである。

かねてよりモルト好きだった私だが、このイベントに参加するに際しては、どうしても「7 年前」の年度内に参加しなければならない動機があった。 

 

 

まだ 1 歳に満たない息子と家族を残し、東京に単身赴任をすること8年間。愛する大地・北海道札幌に U ターン転勤してきた時には、既に息子は9歳の誕生日を迎えようとしていた。

久し振りに家族全員で一つ屋根の下で暮らす生活を送る中、遊び盛りの年齢になっていた息子と「いつでもずっと一緒に」遊んであげられる時間を過ごすことが、実はほとんど初めてに近い経験であること に気付いた。 

 

 

「こいつが成人を迎えるまでに残された時間の中で、気兼ねなく思い切り遊んであげられるのはあとど のくらいあるのだろう」。
そんな考えが自分の頭に芽生えるのとほぼ同じ瞬間、「こいつが成人となったその時、最初に口にする酒は、格別最高のシングルモルトであって欲しい」と、願いにも似た想いがよぎったのだ。 

 

 

念願・執念(笑)かない、当時10 歳の息子と一緒に体験した余市での「マイウィスキー造り」。
あれから7年の歳月が経ち、今や17 歳となった息子は高校野球に没頭するあまり、今度はあいつが寮生活を送るため家を出ていった。しかしながら、あと3年もすれば成人の時を迎え、ほぼ時を同じくして 余市からは 10 年原酒が届く。

 


このモルト原酒は、私と息子の 10 年分の思い出の詰まった、さながら「タイムカプセル」なのである。 

 

 

 

 

 

(絵 / Midori Kambara)

 

 

 

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