幼少のころ、外遊びが大好きだった末っ子の私は、夕ご飯の時間になってもなかなか家に入りたがらずに姉と兄を悩ませていた。
7歳年上の姉が思いついた「お家に入ったらいちごがあるよ!」という名台詞にまんまと騙され、幼い私は満面の笑みで家に入ったそうだ。北海道のいちごの季節は短く、家に本当にいちごがあったのはもちろん夏限定だが、素直な私は何度もこの台詞にひっかかった。

 

 現在3代目として引き継いでいる実家の農場に変革期が訪れたのは平成になるころ。それまで小麦やビートなど広大な面積で作っていたものから、普段私たちが口にするような野菜や、いちご狩りやひまわり畑で遊べるような観光農園を目指し、直売所を作った。
先代にとってはちょうど孫も生まれ「孫に食べさせたい野菜を作る。みんなが元気になるものを作る。」と何度も口にしていたことが、今でも農場の軸となっている。

 

先代の父が亡くなったことがきっかとなり、畑違いの仕事で会社を持つ私も、経営側の立場で考えるようになって2年がたち、幼いころから大好きないちごを、食卓の笑顔に繋がるような展開に出来るようにと加工したのが「いちごジャム」。
日々忙しく過ごす朝でも、元気になれる、笑顔になれるような食卓をイメージして「わたしはとろとろいちご派。」「わたしはごろごろいちご派。」の二つを作った。
無添加にこだわり、いちごが一番おいしい時期に収穫し、北海道産のはちみつ、レモンは添加物をさけるために、実際にレモンを絞ってもらった。ひとりでは到底できない、加工業者様の理解協力があってこそのこだわりの1品となった。

 

 北海道千歳市は、支笏湖の伏流水があり、日本でも有数の美味しいと評される水があり、朝晩の寒暖の差も大きい、美味しいものを作るには恵まれた環境。
この恵まれた地域で、先代が古くから微生物や有機物を畑に取り入れ長い年月をかけて豊かにしてきた土地を大切に引き継ぎ、野菜作りを通してみなさまと分かち合いたい。

 

8月は畑のひまわりが咲き誇る季節。
北海道の短い夏。家族や大切な人と出かけた思い出は、のちにずっと心の中の宝物になり、思い出すたびに元気になれるもの。農家の繁忙期にも関わらず父が連れて行ってくれた家族旅行は、今でも力をもらえる。

 

北海道ならではの広大なひまわり畑でそんな思い出のひとつになれたら嬉しい。

 

 

 

 

( 絵/ Midori Kambara)

 

 

 


 

 

小川聖子(おがわ しょうこ) 

 

(有)小川農場 広報/営業担当 /  (一社)Beamspring 代表理事 

 

1970 年生まれ、北海道千歳市出身、札幌市在住。 代々続く農家の次女として生まれ育つ。幼いころからの夢だった歯科衛生士となり、のちに 医院開業に携わり経営側の知識と意識を学ぶ。現在はビジネスコーチ、研修講師の傍ら、農業経営にも従事する兼業農家。 

 

 

 

 

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