私は1978年の夏、北海道に生まれました。

 

当時、“私の北海道”は、東京より少し遅く桜が咲き、針葉樹が茂り、道端にキツネがウロウロし、夏にも爽やかな風が吹き、山では数えきれないほどセミが採れ、町内会の道路でサッカーや野球やかくれんぼができ、海にもスキーにもすぐ行くことができ、何かあると隣のおじさんにゲンコツされ、冬には雪が降り、美味しい氷柱が取れ、いつまでもブラブラ道草ができる場所でした。

これは私が少年だったから、だけではない気がします。

 

もうすぐ命名150年を迎える北海道には、たくさんの外国人、北海道外の人が訪れています。彼らは何を求めて来ているのでしょう。キレイなところも美味しいところも世界にはたくさんあります。なぜここなのでしょう。

 

2001年、私は子どもの頃から大好きだったサッカーの選手になりました。そうすることで、触れ合う人と場所が増え、少年の時には分からなかったいろんな北海道を感じるようになりました。それは私にとって、とても嬉しく、とても大切なことでした。

 

北海道の魅力は、「私たち自身の魅力」でもあります。なぜなら私たちが北海道に住んでいるからです。でも、そんな私たちは北海道の未来をどう感じ、どう捉えているのでしょう。そして、この土地の価値を本当に理解しているのでしょうか?

 

「思ったよりも価値がある何気ない日々」はあっという間に過ぎ去り、あっという間に価値を変えてしまいます。

それは失ってから気付く家族や友人、恋人の存在と似ているかもしれません。

 

大通公園でお弁当を食べ、最高に気持ちのいいビアガーデンでグイっとやっていると、感じますよね、この土地の尊い価値を。

私たちは作りたくても作れないモノを持っているのです。

だからこそ、この価値は次の世代に伝えていく必要があると思うのです。

北海道特有のこの豊かさを。

 

私たちに足りないのは、伊勢神宮が1300年続くように、阿波踊りが430年続くように、風の盆が300年続くように、強く決意し、丁寧に時間を過ごし、継承していくことではないでしょうか。

価値と歴史はつくるものです。

 

「北海道はいいよ~」って、いつまでも何気なく言っていたいです、私は。

 

 

(絵 / Midori Kambara )

 

 

 

曽田雄志(そだ ゆうし)

 

A-bank北海道 代表

北海道教育大学岩見沢校 芸術・スポーツビジネス専攻講師

 

札幌市出身。札幌南高等学校、筑波大学体育専門学群を卒業後、「コンサドーレ札幌」に入団。チームの中心選手として9年間活躍する。退団後、同チームのアドバイザリースタッフに就任。また、企業、行政、教育機関と連携し、さまざまな活動を行う。2013年「A-bank北海道」を立ち上げ、現役のアスリートの教育、引退したアスリートのセカンドキャリアをサポート。ノルディーア北海道球団代表、サッカー解説、ラジオパーソナリティー、企業研修、講演講師など、その活動は教育、スポーツを軸に多岐に渡る。

Share on Facebook
Share on Twitter
Please reload

EZOBITO TM 2017 All Rights Reserved. 

This website is supported by HOKKAIDO-OMIYAGE-TANKENTAI

http://www.rakuten.co.jp/hokkaido-omiyage/

​サイト内のすべてのイラストおよび文章の無断転用を禁止ず